
「自分の価値観が分からない」。やりたい仕事が決めきれない。応募しても“しっくり”こない。面接で「大事にしていることは?」と聞かれると、うまく言葉にできない。
こういう相談も、ひろキャリアデザイン工房ではよくあります。
ここで結論を先に言います。価値観は、頭の中で考え続けても見えにくいです。価値観は「好き嫌い」ではなく、仕事上の“譲れない基準”として現れるからです。
この記事は【自己理解ワーク2】です。前回の記事022が「他者の反応」から強み(再現できる行動)を見つけるワークだったのに対して、今回は「譲れないこだわり」から価値観(コアバリュー)を言語化します。
強み(何ができるか)と価値観(何を大事に働くか)が揃うと、応募先とのマッチング精度が上がり、転職後のミスマッチも減ります。
1. 価値観は「譲れないこだわり」に出る
価値観は、立派な言葉である必要はありません。むしろ、仕事の現場で「これだけは譲れない」「ここはモヤモヤする」と感じるところに、その人の基準が出ます。
- できるだけミスを減らしたい(品質)
- 納得してから動きたい(合意・透明性)
- 相手に誠実でいたい(誠実さ)
- できるだけ早く形にしたい(スピード)
- 不公平が嫌(公平性)
- 学び続けたい(成長)
ひろキャリアデザイン工房の見方をひとつ置きます。価値観は「あなたの正しさ」ではなく、働き方の再現性を守るルールです。だから、価値観が合わない職場に入ると、頑張っても消耗しやすい。逆に合う職場では、自然に力が出ます。
2. 自己理解ワーク|仕事で「譲れない」瞬間を5つ書く
ここからワークです。強みのとき(記事022)が「ありがとう」を集めたように、価値観は「譲れない」を集めます。
大きな出来事でなくて構いません。小さな違和感でOKです。むしろ、日常のモヤモヤのほうが価値観は出ます。
- 状況:何が起きていた?
- 譲れない点:何が嫌だった/許せなかった?
- 本当は:どうしたかった?
例:状況:急な変更が入り、締切が前倒しになった。譲れない点:根拠が曖昧なまま振り回されるのが嫌。本当は:目的と優先順位を整理して、合意してから動きたい。
3. こだわりを「価値観の言葉」に翻訳する
次にやるのは、翻訳です。「嫌だったこと」をそのまま出すと、愚痴や批判に見えやすい。でも、価値観に翻訳できると、採用側にとっては判断材料になります。
翻訳テンプレはシンプルです。
- 私は〇〇を大事にして働きたい
- なぜなら、△△が起きると仕事の質が落ちるから
- 「曖昧な指示が嫌」→ 透明性、合意形成
- 「ミスが放置されるのが嫌」→ 品質、誠実さ
- 「急な変更で振り回されるのが嫌」→ 計画性、予見性
- 「相談なしに決められるのが嫌」→ 尊重、協働
4. 価値観ができたエピソードを1つ掘る
価値観は「言葉」だけでも機能しますが、面接で強くなるのは形成エピソードがあるときです。
- いつ、どこで、何があった?
- そのとき何を感じた?
- その後、判断がどう変わった?
たとえば「品質」を大事にする人は、過去に「ミスで誰かに迷惑がかかった」「確認が甘くて手戻りが大きかった」などの経験が起点になっていることが多いです。
5. 価値観を語ると企業とのマッチング精度が上がる
価値観を言語化する目的は、「良い人に見せる」ことではありません。応募先との相性を見極め、ミスマッチを減らすことです。
企業研究では、次の観点を見ると価値観との相性が読み取りやすいです。
- 評価基準(数字重視か、品質重視か)
- 意思決定の速さ(スピードか、合意か)
- ミスの扱い(再発防止文化か、個人責任か)
- 顧客との距離(現場の声が届くか)
- 裁量(任される範囲)
記事022の強みと組み合わせると、自己PR・志望動機が一気に強くなります。
例:私は〇〇力(強み)で、△△の貢献ができます。そのうえで、私は□□(価値観)を大事にして働きたい。だから貴社の◇◇に惹かれています。
まとめ|価値観は「譲れない基準」を言語化すると見える
価値観が分からないときは、頭の中で考えるより、仕事で「譲れない」を集める方が早いです。
譲れない→価値観に翻訳→形成エピソードを掘る。この流れで、価値観は面接で語れる形になります。
そして、記事022で整理した強みとセットにすると、応募先とのマッチング精度が上がり、ミスマッチが減ります。
CTA|強み(記事022)×価値観(この記事)をセットで整える
もし一人だと「これって価値観なの?」で止まるなら、第三者の問いかけが有効です。
30分で、譲れない基準の抽出と翻訳、形成エピソードの整理まで行い、応募先に合わせた“刺さる言い方”に整えられます。
